四月八日に寄せて


  四月八日に寄せて

春爛漫の美しい季節となりました。

 この佳き日に、さいたま市立城北中学校第五十回入学式を挙行できますこと、大変嬉しく思います。

百六十名の新入生の皆さん、ようこそ城北中学校へ入学されました。おめでとうございます。

今、新しい担任の先生から名前を呼ばれ、大きな声ではっきりとした返事で答える皆さんの姿を見て、これから始まる中学校生活への意気込みと決意を感じ、たいへん頼もしく感じました。

いよいよ、今日から皆さんは、城北中生です。小学校時代のことは、良き思い出として、心のアルバムにしまっておきましょう。今日をもって、新たな自分創りのスタートの日としてください。

 

さて、皆さんの母校となる城北中学校は、開校五十周年を迎えます。今までに、一万一千八百名の卒業生を輩出しています。節目の年度でもあり、これからの半世紀を見据え、新たなスローガンを策定しました。

『自律・進取・友愛の気概溢れる我らが学び舎 “チーム城北 ”の創造』 です。

自律 とは、自分自身で立てた規範に従って行動すること、

進取 とは、従来の慣習にこだわらず、進んで新しいことをしようとすること、

友愛 とは、友情を礎に、すべての人を等しく愛すること、

気概 とは、自ら進んで困難に立ち向かっていく強い意気を表すこと、

とそれぞれ受け止めてください。

 学び舎とは、嫌いな教科が好きになり、不得意な教科が得意になるところです。

 学び舎とは、生涯にわたる良き友に出逢えるところです。

 学び舎とは、みなさんにとって、心のふるさとになるところです。

 学び舎とは、人と人とが集団で生活する術(すべ)を学ぶところです。

 

この春は、いつもの春と様相が異なります。新型コロナウイルス感染症対応で、今まで当たり前であったことが、当たり前でない現実に直面しています。社会的不信感、将来的不安や行き場のない苛立ちなど負の感情が社会を包み込んでしまうような一面も垣間見えるようです。

そんな時こそ、私たちが、“人間としての尊厳”を保つために求められるものとは何でしょうか。例えば、正しい情報を取捨選択する力、客観的に物事を分析する力や環境の変化に対応する力、例えば、自らを御する平常心、人を思いやる優しさやコミュニケーション能力、家族や大切な人への感謝… 少なくとも、それらは、みな、この場所で、“学び舎”ではぐくみ、磨きあい、高めあうことができます。

大丈夫です。心配はいりません。そうした人になって欲しいと願い、皆さんを温かく迎える先輩や先生方は、一致協力し全力で皆さんを支え、そして、共に学び合い、高め合います。どうか、皆さんもそれに応え、城北中生としての誇りと自覚をもって、日々の勉強、部活動などに励んで欲しいと思います。皆さんの努力、そして活躍を心から期待します。

私は、ふだん、こんなことを感じて生きています。

人は、出会うべき時に、

出会うべき場所で、出会うべき人と出会う。 

皆さんとの良き出会いを有難く思い、大切にします。一緒に頑張りましょう。

結びに、本来ならば、御来賓、在校生、そして、今日の皆さんの晴れ姿を誰よりも心待ちにしておられた保護者の皆様がここに集い、皆さんの洋々たる前途を祝うところでした。特段、保護者の方のお心を察するに余りあります。それらの方々の万感の思いを込め、改めて、令和二年度 百六十名の新入生の入学を祝し、式辞といたします。

 

令和二年四月八日

さいたま市立 城北中学校

          校長 玉崎 芳行

私たちは、このような思いで、新入生を迎えたいと考えておりました。

今般の社会状勢により、その想いは、十分伝えきれませんでした。大変、心を痛めています。

チーム城北の皆さんに、お願いがあります。どうか、学校が再開する日まで、元気に、そして有意義な時間を重ねてください。晴れて、学校が再開された暁には、この会場で、全校をあげて、一年生を迎える会を行いましょう。その日を、心待ちにしています。チーム城北の皆さん、どうか元気で。待っています。

 

【新入生保護者の皆様へ】

お子様のご入学、誠におめでとうございます。我らが学び舎、城北中学校での三年間、お子様は心身ともに大きく成長することと思います。その無限の可能性を秘めた子どもたちを、家庭・地域・学校が手を取り合って、見守り、導いていくことが何よりも大切と考えます。どうか保護者の皆様のご理解、ご協力を賜りたく、衷心よりお願いいたします。